呉春(ごしゅん)呉春株式会社
大阪府池田市綾羽一丁目二番二号
「呉春」を醸す呉春株式会社
【池田酒の栄枯盛衰】
池田の町には、今では「呉春」と「緑一」#1の2軒の酒蔵しかありませんが、江戸中期には下り酒#2(江戸積み酒)の銘醸地として、最盛期には38軒の酒蔵がありました。
その最盛期であった江戸中期の池田酒発展には、池田の酒造りの祖と云われる満願寺屋がいち早く手に入れた「酒造御朱印」(酒造免許)のお陰と言われています。「御朱印」を授かった特例池田の町には、酒造業者が増え当時甘口の酒が台頭していた元禄の世に、猪名川の水を仕込み水にして醸したスッキリした味わいの池田酒は”辛口”と評されて、たちまち盛況となり自信を持って徒歩で江戸に売り込みに行ったところ大盛況となり、次いで馬、廻船と搬送石数を増やし、あっと言う間に「池田酒」はお隣の町で「丹醸酒」を醸した伊丹と並んで江戸下り酒(江戸積み酒)の銘醸地としての地位を確立しました。
その後、安永5年(1776年)満願寺屋の失脚とともに「御朱印」は取り上げられ、宮水の発見されたより辛口酒を醸すことの出来る灘にその江戸下り酒(江戸積み酒)の銘醸地としての地位を譲ることとなりました。
#1(「緑一」は現在自醸していません。) #2(下り酒とは当時は今とは逆で朝廷のあった京都へ行くのが上京であり、江戸は下りとされていたため。)
【池田の町に呉春現る】
司馬遼太郎の「天明の絵師」の主人公である松村月溪(1752年~1811年)が、愛妻を亡くした傷心で池田の町に移住してきたのが天明元年(1781年)のこと。翌年の春に近くの本養寺を訪れて、何やら思案中に池田の古称=呉服(クレハ)の里で春を迎えたことに感銘し、名を中国風に松村呉春と改名しました。後に京都・四条に戻った松村呉春は四条派画家の祖として晩成しました。前半は傷心で過ごし、改名までした池田の町で呉春が得たものは大きかったのでしょう。
【銘酒「呉春」の由来】
呉春特吟の首掛け札に『呉春は池田の酒のこと。呉は池田の古い雅稱「呉服(くれは)の里」に由来し池田のこと。春は唐代の通語にて酒のこと。依って呉春は池田の酒。』と記されていますが、銘酒・呉春の名が松村呉春から由来していることはあまり知られていません。また、呉春は創業が江戸中期の元禄年間(元禄14年(1701年)頃)と云われていますが、呉春の名が使われるようになったのは、天明以降の弘化4年(1847年)頃からと云われています。
【織姫伝説の地=呉服の里】
「呉服」と書いて誰もが”ゴフク”と読みますが、池田では”クレハ”と読まれ、神社、橋、織姫伝説などがあります。その根元は今から約1700年前の西暦300年頃に中国の呉の国から、織物技術伝承のために渡来した織姫姉妹に由来しています。姉妹の名は姉が呉織媛(クレハトリヒメ)、妹が漢織媛(アヤハトリヒメ ※古事には穴織媛、綾織媛とも記されています。)と言って、応神天皇(第15代:在位270年~310年)に御衣を献上したそうです。後にその功績を讃えた仁徳天皇(第16代:在位313年~399年)が、呉織媛(クレハトリヒメ)に泰下の社(呉織社)現:呉服(クレハ)神社を、漢織媛(アヤハトリヒメ)に泰上の社(穴織社)現:伊居太(イケダ)神社を建立して祀ったそうです。
また、”呉服”は呉織媛(クレハトリヒメ)から由来する呉服の里にある呉春の現住所は池田市綾羽で、”綾羽”は漢織媛(アヤハトリヒメ)からと二人の織姫の名に由来しているとは興味深い話です。
【呉服の里に現存する最期の池田酒醸造元 呉春】
呉春は五月山から流れる地下水脈の伏流水を自家井戸より汲み上げて仕込み水として使用しています。その五月山伏流水が、呑み飽きしない五味調和のとれたスッキリタイプの酒質に多大に貢献しています。
またバブル期に蔵の北(五月山)側にマンション建設計画が浮上し、水脈が途絶えて呉春の酒造りに支障をきたすと愛飲家や住民の反対運動で、計画が中止となった逸話はあまりにも有名です。
【谷崎潤一郎と呉春】
小説家の谷崎潤一郎と交友のあった呉春の先代社長の西田秀生氏は、何と谷崎潤一郎の代表作「細雪」、「卍」の校正を手伝った仲だそうです。そしていつも酌み交わすのが「呉春」で、谷崎潤一郎の愛飲の酒「呉春」と言われている由縁です。
池田の町には、今では「呉春」と「緑一」#1の2軒の酒蔵しかありませんが、江戸中期には下り酒#2(江戸積み酒)の銘醸地として、最盛期には38軒の酒蔵がありました。
その最盛期であった江戸中期の池田酒発展には、池田の酒造りの祖と云われる満願寺屋がいち早く手に入れた「酒造御朱印」(酒造免許)のお陰と言われています。「御朱印」を授かった特例池田の町には、酒造業者が増え当時甘口の酒が台頭していた元禄の世に、猪名川の水を仕込み水にして醸したスッキリした味わいの池田酒は”辛口”と評されて、たちまち盛況となり自信を持って徒歩で江戸に売り込みに行ったところ大盛況となり、次いで馬、廻船と搬送石数を増やし、あっと言う間に「池田酒」はお隣の町で「丹醸酒」を醸した伊丹と並んで江戸下り酒(江戸積み酒)の銘醸地としての地位を確立しました。
その後、安永5年(1776年)満願寺屋の失脚とともに「御朱印」は取り上げられ、宮水の発見されたより辛口酒を醸すことの出来る灘にその江戸下り酒(江戸積み酒)の銘醸地としての地位を譲ることとなりました。
#1(「緑一」は現在自醸していません。) #2(下り酒とは当時は今とは逆で朝廷のあった京都へ行くのが上京であり、江戸は下りとされていたため。)
【池田の町に呉春現る】
司馬遼太郎の「天明の絵師」の主人公である松村月溪(1752年~1811年)が、愛妻を亡くした傷心で池田の町に移住してきたのが天明元年(1781年)のこと。翌年の春に近くの本養寺を訪れて、何やら思案中に池田の古称=呉服(クレハ)の里で春を迎えたことに感銘し、名を中国風に松村呉春と改名しました。後に京都・四条に戻った松村呉春は四条派画家の祖として晩成しました。前半は傷心で過ごし、改名までした池田の町で呉春が得たものは大きかったのでしょう。
【銘酒「呉春」の由来】
呉春特吟の首掛け札に『呉春は池田の酒のこと。呉は池田の古い雅稱「呉服(くれは)の里」に由来し池田のこと。春は唐代の通語にて酒のこと。依って呉春は池田の酒。』と記されていますが、銘酒・呉春の名が松村呉春から由来していることはあまり知られていません。また、呉春は創業が江戸中期の元禄年間(元禄14年(1701年)頃)と云われていますが、呉春の名が使われるようになったのは、天明以降の弘化4年(1847年)頃からと云われています。
【織姫伝説の地=呉服の里】
「呉服」と書いて誰もが”ゴフク”と読みますが、池田では”クレハ”と読まれ、神社、橋、織姫伝説などがあります。その根元は今から約1700年前の西暦300年頃に中国の呉の国から、織物技術伝承のために渡来した織姫姉妹に由来しています。姉妹の名は姉が呉織媛(クレハトリヒメ)、妹が漢織媛(アヤハトリヒメ ※古事には穴織媛、綾織媛とも記されています。)と言って、応神天皇(第15代:在位270年~310年)に御衣を献上したそうです。後にその功績を讃えた仁徳天皇(第16代:在位313年~399年)が、呉織媛(クレハトリヒメ)に泰下の社(呉織社)現:呉服(クレハ)神社を、漢織媛(アヤハトリヒメ)に泰上の社(穴織社)現:伊居太(イケダ)神社を建立して祀ったそうです。
また、”呉服”は呉織媛(クレハトリヒメ)から由来する呉服の里にある呉春の現住所は池田市綾羽で、”綾羽”は漢織媛(アヤハトリヒメ)からと二人の織姫の名に由来しているとは興味深い話です。
【呉服の里に現存する最期の池田酒醸造元 呉春】
呉春は五月山から流れる地下水脈の伏流水を自家井戸より汲み上げて仕込み水として使用しています。その五月山伏流水が、呑み飽きしない五味調和のとれたスッキリタイプの酒質に多大に貢献しています。
またバブル期に蔵の北(五月山)側にマンション建設計画が浮上し、水脈が途絶えて呉春の酒造りに支障をきたすと愛飲家や住民の反対運動で、計画が中止となった逸話はあまりにも有名です。
【谷崎潤一郎と呉春】
小説家の谷崎潤一郎と交友のあった呉春の先代社長の西田秀生氏は、何と谷崎潤一郎の代表作「細雪」、「卍」の校正を手伝った仲だそうです。そしていつも酌み交わすのが「呉春」で、谷崎潤一郎の愛飲の酒「呉春」と言われている由縁です。
呉春には、呉春 池田酒(普通酒)、呉春 本丸(本醸造酒)、呉春 特吟(特別吟醸酒)の3種類があります。
また、呉春には一升瓶しかありません。それも通年は3種類のみで上から旧特級酒で大吟醸クラスの「特吟」、旧1級酒で特別本醸造クラスの「本丸」そして旧2級酒で普通酒の「池田酒」です。酒質はクラスに比例しますが「本丸」、「池田酒」も不動の人気酒です。
そして2009年秋、9月、10月、11月、12月と4ヶ月間のみ蔵出しされる限定大吟醸酒「呉春 大吟醸」が追加発売されました。
呉春(通年販売酒)
呉春の特別吟醸酒
呉春 特吟1800ml
■11/15蔵出し分 入荷中
■11/15蔵出し分 入荷中
呉春の本醸造酒
呉春 本丸1800ml
■11/19蔵出し分 ご予約承り中
■11/19蔵出し分 ご予約承り中
呉春の普通酒
呉春 池田酒1800ml
■11/13蔵出し分 入荷中
■11/13蔵出し分 入荷中
2024年度蔵出し 呉春 大吟醸 (限定大吟醸酒) 1800ml(※お一人様6本まで)
◆蔵元のご意向により蔵出しが決定される「呉春大吟醸」が今季も登場!
2009年秋より追加発売された「呉春 大吟醸」は赤磐雄町を40%精米した大吟醸酒で、既存の「特吟」よりさらに10%も高精白したお酒です。
通常二回火入れ大吟醸酒で、新酒を搾った後に一回目の火入れをして、タンク低温熟成させた後、瓶詰時にもう一回(二回目の)火入れをしてから蔵出しされます。
蔵出し日に取りに行くときはぬくぬくの状態で持ち帰りますので、発送は全て常温発送が望ましいです。
また、数量に限りがあるため晩秋のみ(9月、10月、11月、12月)の蔵出しです。
是非、赤磐雄町の熟成大吟醸をお楽しみください。
※2020年度は蔵元のご意向により蔵出しはありませんでした。
(蔵元の酒質吟味の上蔵出しされます。)
通常二回火入れ大吟醸酒で、新酒を搾った後に一回目の火入れをして、タンク低温熟成させた後、瓶詰時にもう一回(二回目の)火入れをしてから蔵出しされます。
蔵出し日に取りに行くときはぬくぬくの状態で持ち帰りますので、発送は全て常温発送が望ましいです。
また、数量に限りがあるため晩秋のみ(9月、10月、11月、12月)の蔵出しです。
是非、赤磐雄町の熟成大吟醸をお楽しみください。
※2020年度は蔵元のご意向により蔵出しはありませんでした。
(蔵元の酒質吟味の上蔵出しされます。)
- ■クラス/大吟醸酒
- ●使用原料米/赤磐雄町
- ●精米歩合/40%
- ●日本酒度/+-0
- ●酸度/1.3
- ●アルコール度/16.0~17.0%
- ●産地/大阪府・池田市
- ★価格1800ml=5,940円(税込6,534円)
◆2024年度最終 11月30日蔵出し分 ご予約承り中です。
※例年12月分は12月1日蔵出しですが、今年は曜日の関係で11月30日蔵出しになりましたのでご注意ください。なお発送は12月1日以降になります。
(◆瓶詰日付は2024年11月30日です。※発送は12月上旬から順次発送となります。)
呉春 特吟 (特別吟醸酒) 1800ml
◆特別な呉春
呉春 特吟は「幻の酒米」と言われて栽培が難しい晩成品種の赤磐雄町を約半分まで磨き低温発酵させて丁寧に造った特別なお酒です。通常二回火入れ吟醸酒で、新酒を搾った後に一回目の火入れをして、タンク低温熟成させた後、瓶詰時にもう一回(二回目の)火入れをしてから蔵出しされます。
蔵出し日に取りに行くときはぬくぬくの状態で持ち帰りますので、発送は全て常温発送が望ましいです。
ホント大阪でも希少品で、当店でも品切れになることもしばしばあるお酒です。チャンスがあれば是非ゲットしてください。
呉春 特吟は「食の台所」大阪の希少酒なんです!
蔵出し日に取りに行くときはぬくぬくの状態で持ち帰りますので、発送は全て常温発送が望ましいです。
ホント大阪でも希少品で、当店でも品切れになることもしばしばあるお酒です。チャンスがあれば是非ゲットしてください。
呉春 特吟は「食の台所」大阪の希少酒なんです!
- ■クラス/吟醸酒
- ●使用原料米/赤磐雄町
- ●精米歩合/50%
- ●日本酒度/+-0
- ●酸度/1.3
- ●アルコール度/16.0~17.0%
- ●産地/大阪府池田市
- ★価格1800ml=4,800円(税込5,280円)
◆2024年11月15日蔵出し分 好評入荷しています。
(◆瓶詰日付は2024年11月15日です。)
呉春 本丸 本醸造酒 1800ml
◆冷でも燗でも旨い呉春
呉春 本丸は口当たり滑らかで、呑み飽きしないスッキリタイプですが、ほのかに口中の広がる旨味と余韻も佳いです。
大阪の酒ってコテコテ(濃い)の感じの酒?と思ってらっしゃる方が多いようですが、「呉春」は軽やかな中にも旨味を秘めたお酒で、日本酒度+-0(甘くもなく、辛くもなく)です。世間で+-0の酒って意外にも無いんですねぇ。まぁ一度呑んでみてください。
「食の台所」大阪の酒(呉春シリーズ)は、以外にも日本酒度が+-0です!
大阪の酒ってコテコテ(濃い)の感じの酒?と思ってらっしゃる方が多いようですが、「呉春」は軽やかな中にも旨味を秘めたお酒で、日本酒度+-0(甘くもなく、辛くもなく)です。世間で+-0の酒って意外にも無いんですねぇ。まぁ一度呑んでみてください。
「食の台所」大阪の酒(呉春シリーズ)は、以外にも日本酒度が+-0です!
1800ml 予約
- ■クラス/本醸造酒
- ●使用原料米/
- (酒母・麹)=朝日
- (掛米)=アケボノ、八反錦
- ●精米歩合/65%
- ●日本酒度/+-0
- ●酸度/1.3
- ●アルコール度/15.0~16.0%
- ●産地/大阪府池田市
- ★価格1800ml=2,700円(税込2,970円)
◆2024年11月19蔵出し分 只今、ご予約承り中です。
(◆瓶詰日付は2024年11月19日になります。)
※常温発送となります。
呉春 池田酒1800ml
◆大阪のスタンダートな酒
呉春 池田酒は呑み飽きしないスッキリとした味わいですが、まろやかでほのかに旨味もあり、普通酒とは思えない高品質です。冷やでも燗でもまろやかな風味と旨味を味わえるお酒です。
「食の台所」大阪のスタンダートな酒(呉春 池田酒)はいかがですか?
「食の台所」大阪のスタンダートな酒(呉春 池田酒)はいかがですか?
1800ml 入荷
- ■クラス/普通酒
- ●使用原料米/五百万石
- ●精米歩合/68%
- ●日本酒度/+-0
- ●酸度/1.3
- ●アルコール度/15.0~16.0%
- ●産地/大阪府池田市
- ★価格1800ml=1,980円(税込2,178円)
◆2024年11月13日蔵出し分 好評入荷しています。
(◆瓶詰日付は2024年11月13日です。)